10年後の8月 また出会えるのを 信じて・・・
毎年夏に、耳にすることの多い、このフレーズ
ご存知の方も多いと思います、ZONEの名曲「Secret Base~君がくれたもの~」
ZONEといえば、このイメージが強いですが、他にも多くの名曲があります。
本記事では、
2001年から現在までZONEを聴き続け、
本記事作成時点で20年後の8月を迎えた菅生がおすすめする
ZONEの楽曲ランキングTOP10をお届けします。
ZONEとは
かつて存在した北海道出身の4人組ガールズバンドです。
メンバーは
- TAKAYO:初代リーダー、Vocal&Guitar
- MIZUHO:2代目リーダー、Vocal&Drums
- MAIKO:Vocal&Bass
- MIYU:Vocal&Guitar
の4人で構成され、
2003年末にTAKAYOが脱退し、
- TOMOKA:Vocal&Guitar
が新しくメンバーとして加わります。
2005年に、MIZUHOの脱退を機にZONEは解散、
その後、10年後の8月となる2011年に再結成します。
しかし、2013年に2度目の解散となり、ZONEは完全に表舞台から姿を消しました。
メインボーカルはMIYU、サブボーカルやハモリがTAKAYO、
というのが基本スタイルで、曲によってはMAIKOがメインになったりします。
ちなみに菅生はTAKAYOの歌声がとても好きでした。
基本的にバンドスタイルですが、
ZONEの所属事務所はもともとダンススクールだったこともあり、
ダンスを披露する曲もあります。
ZONEのおすすめ曲ランキングTOP10!
公開されているZONEの楽曲数は、
シングル曲、カップリング曲、アルバム曲含めて全53曲存在します。
ZONEの濃い目なファンの菅生としては、
この53曲の中から10曲選び、且つ順位をつけるのは結構悩みました。
なにぶん好きな曲が多く、10曲に絞るだけでも苦労したもので・・・
というわけで、他にもお勧めしたい曲があったりもするのですが、
選び抜いた10曲をご紹介いたします。
第10位
第10位 :confidentially
作詞・作曲:町田紀彦、編曲:ha-j
【この曲のポイント】
- 始まりの綺麗なイントロ
- 軽やかなAメロと哀愁あるCメロ
- 町田紀彦さん提供のMIYUソロ曲
この曲は、セカンドアルバムに収録されているMIYUのソロ曲です。
MIYUが10歳の時に作られた楽曲で、
詞の内容も、子供心に少し背伸びして、
不安ながらも大人になることの、漠然とした期待を感じさせるものになっています。
「風に揺れるブランコも 外灯の光も 私の心の様で」
このフレーズは哀愁あり秀逸です。
ちなみに、MIYUのソロ曲は
ファーストアルバムに収録されている「風のはじまる場所」も人気ですが、
やはりZONEの曲といえば町田紀彦さんがマッチしていると感じるため、
菅生はconfidentiallyの方が好きです。
【収録作品】
- O(2ndアルバム)
第9位
第9位:愛花
作詞・作曲:町田紀彦、編曲:genepool
【この曲のポイント】
- 切なく落ち着いたAメロとBメロ
- 間奏部分の壮大なアレンジ
この曲はMIYUとMAIKOがボーカルを務めている恋愛ソングです。
secret baseをはじめ、ZONEの楽曲は町田紀彦さんの少年心を綴っているイメージが強いですが、
この曲は詞の内容的に少し大人っぽい雰囲気です。
ZONEのラストシングルのカップリング曲であり、メンバーも10代後半となっていたため、
こういう雰囲気の曲も合うようになってきた中での解散は、少し残念です。
「少しずつ染まりだした 心の片隅には 不安が混ざりだして 雫 花をつたう」
恋愛初期から中期にかけての、
うまくいっているのに、なぜだか突然感じる不安な心、
MIYUが切なく歌い上げるBメロが最も好きです。
【収録作品】
- 笑顔日和(15thシングル)カップリング
- E 〜Complete A side Singles〜
- ZONEトリビュート〜君がくれたもの〜Disc2 -original best side-
第8位
第8位:ボクの側に・・・
作詞:ZONE、作曲:羽岡佳
【この曲のポイント】
- 耳に残るサビのメロディー
- 数少ないZONEが作詞した曲
この曲はZONE自らが作詞を務めた壮大なバラード曲です。
日常の中の「当たり前の幸せ」を、
失って初めて気が付く、という内容の詞になっています。
この曲を収録したファーストアルバム「Z」がリリースされたのは2002年、
当時メンバーはまた13~16歳なため、かなり大人びた詞を書いたことになります。
もしかしたら、ブレイク後の仕事と学業の両立で忙しくなってしまった日々の中で、
芸能活動はうまくいっている反面、失ってしまったものがあったのかもしれません。
ちなみに、サビのメロディーが非常に聞きやすく耳に残りやすいのですが、
secret base~君がくれたもの~の冒頭のオルゴールのメロディーに実は似ている。
【収録作品】
- Z(1stアルバム)
第7位
第7位 :夢のカケラ・・・
作詞:千空, n.machida 作曲:町田紀彦 編曲:虎じろう
【この曲のポイント】
- A,B,Cメロ、サビと全てが良メロディー
- 大人の心に染みる詞
- secret base~君がくれたもの~のアンサーソング
自分でランク付けしておいてなんですが、
本当にこの曲が7位で良いのかと思えるくらい、
お気に入りの一曲です。
とにかく詞が好き、というより共感してしまいます。
作詞は 千空, n.machida とクレジットされていますが、
詞の雰囲気的にもおそらく町田紀彦さんだと思います。
「気がつけば ボク達 明日を見失って 何か大切なモノを 今は忘れてる」
「大人に近づいて ボクは夢をしまい込んで 街の渦に飛び込んだ-明日を見失った-」
夢と希望に満ち溢れていた少年時代、
しかし大人になって待ち受けていたのは、社会という現実。
いつしか、子供のころに思い描いていた夢を思い出すことは無くなってしまったー
おそらく、多くの方がそのような思いを感じたことがあるのではないでしょうか。
叶えたい夢や実現したい理想があるのに、現実はそううまくいきません。
もしかしたら、一生叶うことは無いのかもしれません。
それでも、昔、語った友達の存在が、夢を思い出させてくれる、
もう一度信じたいという気持ちになる、そのような心を描いています。
余談ですが、2011年にZONEが再結成した際、
約束〜August, 10years later〜という曲がsecret baseのアンサーソングと銘打たれていますが、
これはsecret baseの作者である町田紀彦さんの与り知らぬところで、
事務所が勝手に行ったものと思われます。
町田さん自身が、ブログで否定的ともとれる表現を発信しており、
本当のアンサーソングは間違いなくこの「夢ノカケラ・・・」です。
【収録作品】
- 5thシングル
- O(2ndアルバム)
- E 〜Complete A side Singles〜
- ZONEトリビュート〜君がくれたもの〜Disc1 -tribute side-※Tomato’Pineのカバー
第6位
第6位:白い花
作詞:町田紀彦 作曲:町田紀彦 編曲:大坪直樹
【この曲のポイント】
- テンポ早めの壮大なバラード
- 全編通して美しい雰囲気
- 曲の雰囲気とMIYUの歌声が抜群にマッチ
ZONEのバンドスタイルの曲のなかで唯一この曲のみ、
MIYUが楽器を下ろしてボーカルに専念しています。
この曲はメロディーとアレンジの雰囲気が印象に残りやすく、
MIYUの歌声にとてもよくマッチしています。
ファンの間でも人気の高い一曲で、
ZONE入門にちょうどいい曲の一つと言っていいかと思います。
【収録作品】
- 8thシングル
- N(3rdアルバム)※acoustic version
- E 〜Complete A side Singles〜
- ZONEトリビュート〜君がくれたもの〜Disc1 -tribute side-※中川翔子のカバー
- ZONEトリビュート〜君がくれたもの〜Disc2 -original best side-
第5位
作詞: 渡辺なつみ, 渡辺未来 作曲: 渡辺未来 編曲: 山原一浩
【この曲のポイント】
- CメロのMAIKOのハモリ
- 壮大なCメロからのサビ
- 間奏のギター
夢を追うあの人のために、支えになりたい
そんな思いを綴った応援ソングです。
この曲はなんと言ってもCメロの盛り上がりが素晴らしいです。
A,Bメロが比較的穏やかなメロディーであるだけに、
Cメロの盛り上がりが印象に残りやすく、
個人的にはサビを食ってしまっている感もあります。
また、このCメロではMAIKOがハモリを担当しており、
ハモリの高音がとても良いです。
正直メインボーカルとしてはMAIKOは微妙と思っているのですが、
他の曲でもMAIKOのハモリは綺麗で、
メインよりも裏のほうが活きるタイプだったのかもしれません。
なおこの曲はライブでは終盤やアンコールに使われることが多く、
その際、ファンが紙飛行機を飛ばすというのが定番でした。
【収録作品】
- 14thシングル
- E 〜Complete A side Singles〜
- ZONEトリビュート〜君がくれたもの〜Disc1 -tribute side-※スフィアのカバー
- ZONEトリビュート〜君がくれたもの〜Disc2 -original best side-
第4位
作詞・作曲:町田紀彦 編曲:虎じろう
【この曲のポイント】
- 世代を超えて評価される夏の名曲
- 「新しい出会い」「夏休み」「転校」と普遍的なテーマ
- なぜか夏の終わりを感じてしまうフェードアウト
言わずと知れた夏の名曲で、
間違いなく、ZONEの代名詞的な1曲です。
というより、ZONEよりもこの曲自体の方が有名な気もします。
二人の小学生の男の子の友情が描かれており、
「新しい出会い」「夏休み」「転校」 という、
誰もが自身または身近で経験するであろう普遍的なテーマが軸となっているが故に、
多くの人が共感する世界観となっています。
MVでも男の子の出会い・冒険・喧嘩・別れを映す内容になっています。
これ以上ないくらいのノスタルジーを得られる1曲であり、
いつの時代も、どんな人にもお勧めできる曲と言えます。
【 secret base~君がくれたもの~ についてはこちらの記事もどうぞ】
【収録作品】
- 3rdシングル
- Z(1stアルバム)※Long version
- N(3rdアルバム)※Live version
- E 〜Complete A side Singles〜
- ZONEトリビュート〜君がくれたもの〜Disc1 -tribute side-※本間芽衣子(茅野愛衣)安城鳴子(戸松遥)鶴見知利子(早見沙織)のカバー
- ZONEトリビュート〜君がくれたもの〜Disc2 -original best side-
【Sony Music (Japan)】
第3位
第3位:アルバム
作詞・作曲: 町田紀彦, 編曲: 石塚知生
【この曲のポイント】
- 別れを描いたバラード
- スローで悲しげながらも印象に残るサビ
- 脱退するリーダーのために作られた一曲
2003年末に、初代リーダーのTAKAYOが脱退、
翌年2月に新生ZONEの新曲として「卒業」がリリースされました。
その卒業のカップリングとして収録されたのが「アルバム」です。
脱退するTAKAYOのために作られた曲として知られており、
MIYU,MAIKO,MIZUHOの3人がボーカルを務めています。
「きっとどこかで 同じ空 君は今でも見上げてるね」
「だけど側には 君はもう いないことは知ってる」
違う道を進むことになったとしても、
同じ時代に生き、どこかで元気に過ごしている。
でもやっぱり、側にいたはずの人がいない、その寂しさは隠せない。
そんな気持ちを表したかのような切ないフレーズです。
【収録作品】
- 卒業(12thシングル)カップリング
- ura E 〜Complete B side Melodies〜
第2位
作詞・作曲 : 町田紀彦 編曲:ha-j
【この曲のポイント】
- ZONEの真の夏の名曲
- アップテンポなロックナンバー
- 詞の世界観が綺麗すぎる
ZONEの夏の名曲といえば、
一般的には secret base~君がくれたもの~ ですが、
本当のZONE夏の名曲はこっちだと菅生は思っています。
ノンタイアップかつ10万枚限定生産だったこともあり、
一般的な知名度は低いですが、曲のクオリティは全く劣りません。
ちなみに、この後1位の曲について記載しますが、1位と2位はほぼ同列です。
全体的な曲の雰囲気としてはアップテンポなロックナンバーですが、
そこからは想像もつかないような切ない世界観の詞が展開されます。
secret baseが男の子の友情を描いているのに対し、
この曲は小中学生くらいの恋愛を描いています。
『夜空に咲く 向日葵見て』と表現されていることから、おそらく花火大会が舞台で、
「神社で待ち合わせ」「カタカタ(浴衣と下駄を想像させる)」「砂利道走り抜ける僕等」
など、子供のころの無邪気な二人を連想させます。
『「もういやだよ」こんな気持ち 君の後ろ姿見る僕に 流れ星のように つたう雫には 全てが映った』
こんなに切なく、後ろ髪引かれるような表現、町田さん半端ないっす。
さらにこのあと、
『あれから 何度も フッとあの場所に誘われ 目を閉じ』
『耳を澄ましまた 聞こえないはずの合図 僕の胸にだけ 確かに届いた』
この表現から、今はもう二人は離れ離れになっていることが伺えます。
実際、小中学生の時の恋愛って、
その後ずっと続くことってほぼ無いですよね。
でも、思い出は確かに残っている。
そんなひと夏を思い出させ、共感させられる名曲です。
【収録作品】
- 10thシングル
- N(3rdアルバム)
- E 〜Complete A side Singles〜
- ZONEトリビュート〜君がくれたもの〜Disc2 -original best side-
Sony Music (Japan)】
第1位
第1位:僕の手紙
作詞・作曲 : 町田紀彦 編曲: 山原一浩
【この曲のポイント】
- 悲しすぎるCメロからのラストのサビ
- ラストの間奏のキーボードが綺麗
想いと別れを描く隠れた名曲です。
全体的に落ち着いた雰囲気で、
比較的テンポの早いミディアムバラードとなっています。
どちらかというと男性が共感しやすい内容の詞で、
自信が持てず、勇気も出せず、でも夢は持っている
いつか、胸を張れるような男になったら、想いを伝えよう、
このような臆病な少年の心を描いた、町田さんの最高傑作のひとつです。
なんといってもCメロからのサビが秀逸で、
「たった一人だけ 僕の夢を 信じてくれたよね・・・」
「不器用で 臆病な 僕だけど 一つだけ 夢があるよ」
「人は くだらないと 笑うけれど この道を 信じているよ・・・」
いつの時代も、何をやってもそうですが、
目標に向かって頑張る人って、時にバカにされます。
特に、常識的に考えられないような夢を掲げている人は、
あいつはおかしい、といった感じで笑われたりもします。
そんな夢を、たった一人でも、信じて応援してくれる人がいると、
それは大きな支えとなり、パワーとなります。
「君とは 不釣り合いかもしれない 僕は 微かに 見える星」
「だけど 必ず 輝いて見せる その時に 君に言えるよ・・・」
そして、ありえないような夢を応援してくれる人というのは、
広く大きな心を持ち、そして人を信じることが出来る、
「不器用で臆病な僕」とはかけ離れた、強い人です。
でも、いまは言えなくても、いつかは君に伝えたい、そんな決意が伺えます。
しかし、曲の出だしの詞の中に
「たぶん わたすことは できないけど」
とあるように、おそらく二人は、もう会うことのない関係になっているのでしょう。
夢は叶ったのか、自分を変えることができたのかはわかりませんが、
少なくとも想いを伝えることは出来ずに・・・
なお、この曲のMVでは、
病院で出会った二人の男女を映しており、
男の子は、おそらくカメラマンという夢を持ち、
女の子は、何らかの病気で長期入院という設定で、
最終的に、女の子は亡くなり、男の子が打ちひしがれるという
もの悲しいMVになっています。
映像の中で、男の子は自分の写真を撮り、女の子に送ろうとする
シーンがありますが、自分に自身の無い男の子は、止めてしまいます。
女の子に気持ちを伝えたいが、どう伝えればいいかわからず、自信も持てない。
そして、伝えることができず、女の子は亡くなってしまうわけです。
現実でも、後悔してもしきれない、ということがあると思います。
伝えたいこと、伝えるべきこと、
それらはタイミングなどいろいろあるものですが、
やはり「何もしなかった」というのは大きく後悔が残ります。
そんな後悔を表すかのような、ラストのサビが終わった後、最後の間奏のキーボードが秀逸で、
これまた後ろ髪引かれるという表現の似合う、流麗なものとなっています。
【収録作品】
- 11thシングル
- N(3rdアルバム)
- E 〜Complete A side Singles〜
- ZONEトリビュート〜君がくれたもの〜Disc1 -tribute side-※東京女子流のカバー
- ZONEトリビュート〜君がくれたもの〜Disc2 -original best side-
これからZONEを聴く方にお勧めのアルバム
個人的おすすめランキングTOP10をご紹介いたしましたが、
もしZONEに興味がある、ちょっと聞いてみたくなった、
といった方がおりましたら、
まずはベストアルバム「E 〜Complete A side Singles〜」がおすすめです。
もともとZONEはシングル中心の活動をしてきたこともあり、
シングル曲が並んだベスト盤が圧倒的にクオリティが高いです。
「E 〜Complete A side Singles〜」を聴いて、さらに聞きたくなった方は、
なお、ZONEの曲はAmazon Musicなどのサブスクでも聞けるので、
既にサブスクの音楽配信サービスをご利用の方であれば
お手軽に聴くこともできます。
Amazon Music Unlimitedで聴き放題!この機にZONEの楽曲を聴いていただき、
後世に語っていただける人が増えればうれしいです!
それでは。
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